健康・医療 生活

2014年4月6日 at 11:57 PM

マラソンで走れる心臓|助かる例

あめみや ただし

マラソンランナーが走れる心臓

 

私が東京マラソンで心肺停止状態になったことが大きく報道され、覚えてらっしゃる方もいると思います。15km地点の手前、品川の折り返しの付近で、近くを走っていた日医ジョガーズのドクターランナーが中央分離帯のガードレールにつかまって息を切らせている私を見つけて「ゆっくり走りなさい」とアドバイスしてくれたのですが、通り過ぎる歳に気になって振り返ったら倒れていた・・・とのことでした。

松村邦洋

 

すぐに駆けつけ、応急処置をしてAEDを施していただき命を取り留めました。私の場合は、血管が詰まっており、狭心症から心筋梗塞→心室細動の流れで心停止に至りました。

 

 

北海道マラソンと東京マラソンの例が示すように、ランニング中に倒れて意識がなくなる原因には大きく分けて不整脈と狭心症の2つがあると考えられます。

狭心症の場合は血管が細くなっているので走っていると心臓に十分な血液が回らなくなり痛みを感じるケースが多いです。

一方不整脈では自覚症状がほとんどない人が多いようです。

 

 

いずれも予防のしようがないということはありません。心臓の病気は100%ではありませんが兆候があり防ぐことが可能です。

いつまでも元気で走り続けるのはランナーの最低限のマナーです。

 

 



◆いい心臓と悪い心臓

いい心臓は不整脈がなく血管が詰まっていないものです。北海道マラソンのランナーは不整脈が原因でした。

心臓には右心房、右心室、左心房、左心室があり、体内の細胞で使われた血液は大静脈を通って右心房に入ります。右心房から右心室に送られ、右心室が大きくポンプのように動いて血液は肺に送り出されます。肺で酸素をたくさんふくみきれいになった血液は左心房に入り、左心室のポンプで大動脈を通って体の隅々に運ばれます。

 

 

心臓にはこのように4つのポンプがあり、リズムよくバランスをとりながら血液を送ります。この動きをコントロールしているのが、洞結節という器官です。体に元から備わっているペースメーカーです。洞結節からの信号がリズムよく出されていれば問題ありませんが、崩れることで不整脈が発生します。

 

 

不整脈の原因:

発熱(体温上昇で不整脈に)、貧血(多くの血液が必要になる)、低酸素(多くの血液を運ぼうと負担をかける)、脱水(循環が悪くなる)、痛み(脈が上がりやすくなり不整脈誘発)

 

 

不整脈は誰にでもあります。気にすべきものではないものもありますが、心房細動に繋がるような不整脈は注意が必要です。心房細動では心房がぶるぶると震え、ポンプの動きを十分に果たさなくなります。

心室細動

送り出す回数が1分間に200拍くらいになると心室も限界を迎えます。早い動きがぶるぶる震える動きにかわります。これが心室細動でAEDのような除細動器を使わないと危険な状態です。

 

東京マラソンの松村さんの例が示すように、狭心症は不整脈よりやっかいです。心臓の筋肉に血液を送る冠状動脈などになんらかの原因があって心臓の筋肉が十分動かせなくなる症状です。

 

血管が完全にふさがってしまう状態を心筋梗塞といい、心筋の活動が止まり脳を含めて血液が届かなくなります。心筋梗塞ほどでなくても心臓の血管が細くなると狭窄で心房細動が起こりやすくなります。血管が細くなってしまう理由は血管にこびりついたコレステロールが溜まっていき血管自体が変性を起こすことが原因です。サラサラな血液ならば狭窄は起こりにくくなります。

 

ランナーは普通の人よりサラサラな血液をもっていることが多いですが、脱水が引き起こすドロドロがあります。走っていて息切れを感じるようなら狭窄を疑うのも必要です。冠動脈CT検査で調べることができます。

血管が狭くなる理由は、たばこ(吸わない人の2倍)、コレステロール高脂血症(8倍)、高血圧、糖尿病、遺伝の全部で5つあり、可能性は累乗となります。手術で狭窄部分を広げるステントという筒で狭くなるのを防ぐ手術があります。

 

 

検査の期間:撮影と診断で2時間ほど

狭窄が発生していた場合:カテーテルで狭窄部分を広げ、ステントという金属製の筒で狭くなるのを防ぐ手術をおすすめ

冠動脈CT:管球が64列あるCTスキャンを持つ医療機関で行える

検査の費用:CTで3000~4000円。造影剤が1本1万円。3割負担なら合計で9000円程度

 

 

いい心臓にはサラサラの血液が必要です。狭窄の原因となるコレステロールをすくなくします。カロリーは走れば消費さrますがコレステロールはなくなりません。とくに天ぷらはそばなどの元々コレステロールが少ない食べ物に組み合わせることで意識しなくなるので注意です。

また加齢によってもコレステロールは上昇します。とくに女性は閉経して10年後に数値が上がります。男性はもともと飲み会や時間をかけない食事で不摂生をすることが多いので大抵どなたにも改善が求められます。

 

コレステロールの多い食品:

マヨネーズ、魚卵、たまご、鶏肉、レバー、イカ、タコ、エビ

コレステロールを上げる食品:

脂身の多い肉、チョコレート、卵黄、即席麺、ポットチップス、バターやチーズ

コレステロールを下げる食品:

大豆製品、植物油(椰子油やピーナツ油を除く)、野菜、果物、海藻類、青背の魚

 

 

 

ランナーのかたはマラソン大会に出てそれ以外あまり運動しない場合、1週間に3回など定期的な運動を心がけてください。携帯スマホに歩数計機能が付いているものも多いので数字として認識できるようにしましょう。

また走る距離が短い場合怠りがちな水分補給をきちんと行います。

追い込みは構いませんが、自分の限界を明らかに超えるものは控えましょう。とくに睡眠不足や疲労などコンディションが悪いときは注意です。

 

 

心筋梗塞で一番若い人は28歳くらい。コレステロールが高くぽっちゃり型で、夏の暑い日に引越しの手伝いをし、水分補給せずに寝てしまったというケースです。

病院で血栓を溶かす薬を入れたらすぐに回復し、狭窄はありませんでした。

 

 

ストレスフリーの生活を送るのはなかなか難しいですが、考えすぎずに体に良いといわれることをしましょう。

 

 

◆救急講習

救急入門コース:応急手当コース:90分:小学校高学年、普通救急講習受講希望があるが講習時間をとれない方、これから普通救急講習を受講する方を対象とした胸骨圧迫やAEDを中心に学ぶコース:救急入門コース受講証:都内各消防署

普通救命講習:応急手当コース:3時間:心肺蘇生やAED、異物除去、止血法などを学ぶコース。小児や乳児に対するコースを希望する場合は別途相談:救急技能認定証:都内各消防署または公益財団東京防災救急協会

普通救命(自動体外式除細動器業務従事者)講習:応急手当コース:4時間:普通救命講習に、AEDの知識確認と実技の評価を加えたコース:救急技能認定書(自動体外式除細動器業務従事者):都内各消防署または公益財団東京防災救急協会

普通救命再講習:応急手当コース:2時間20分:前回の普通救命講習受講日から3年以内に再度受講するコース。知識の確認と実技の評価が加わります:救急技能認定書:団体は都内消防署、個人は公益財団東京防災救急協会

上級救命講習:応急手当コース:8時間:普通救命(自動体外式除細動器業務従事者)講習のないように加えて、小児、乳児の心肺蘇生、傷病者管理、外傷の応急手当、搬送法などを学ぶコース:上級救命技能認定証:団体は都内消防署、個人は公益財団東京防災救急協会

上級救命再講習:応急手当コース:3時間:前回の上級救命講習受講日から3年以内に再度受講するコース。知識の確認と実技の評価が加わります:上級救命技能認定証:団体は都内消防署、個人は公益財団東京防災救急協会

普通救命ステップアップ講習:ステップアップコース:2時間:救命入門コースで受講してから1年以内に受講することで、普通救命講習の認定証が受けられます:救命技能認定証:都内消防署

上級救命ステップアップ講習:ステップアップコース:5時間:普通救命講習または普通救命(自動体外式除細動器業務従事者)講習を受講してから1年以内に受講することで、上級救命講習の認定証が受けられます:上級救命技能認定証:都内消防署

 

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